鼻につく比喩

堀江敏幸「いつか王子駅で」を読んでいる。
文藝に載っていたこの人のアンケートの解答が好感をもてるものだったので読む気になったのだ。

この小説には詩的な表現が溢れていて、しかし描かれているものは本来そんな詩的なものより東陽片岡的な感じのほうがよっぽどしっくりくる庶民のはずなのに、そのこじゃれた感じも不思議と鼻につくことはない。